北海道新幹線2016.3新函館北斗開業ウェブサイト

函館商工会議所が所管する新幹線推進団体の活動アーカイブです

【質問】先に新幹線が開業した地域では、競合する航空路線が減便されたなど不便になった話を聞きますが、新幹線開業は飛行機利用者にとってはデメリットが大きいのではないでしょうか。

【お答え】他の新幹線沿線地域の実例で見ると、新幹線開業後に航空路線が廃止や減便になったケースは多く見られます。しかし、新幹線と航空機の競合によって双方がサービス向上を図ろうとするため、利用者にとっては選択肢の増加や利便性の向上に繋がります。

具体的には、まず航空運賃の値下げが見込まれます。表1は東京―函館とほぼ同じ区間距離である東京―広島の料金体系をまとめたものですが、特筆すべきは、搭乗日前日まで予約可能な「特割1(特便割引1)」が、広島では新幹線運賃よりも安価に設定されているのに対し、函館では逆に6千円以上も高く(ANA/JAL)、かつ繁忙期には割引設定がないという点です。このように、繁忙期に急遽東京出張が決まった場合、函館市民は広島市民と比べて片道で約1万6千円も高い(ANA/JAL)運賃を払わなければならない「東西格差」がありますが、新幹線開業後には価格競争によって是正される可能性が高いと言えます。

また、もう一つの可能性として、函館でも以前から望まれている航空機の夜間駐機の実現が考えられます。羽田便で見た場合、函館より輸送実績の少ない青森・秋田・庄内など多くの空港で夜間駐機が実現されており、当地での実現を期待したいものではありますが、この実現に際しては空港の管理体制や、自治体の夜間駐機支援策なども関連することから、実現へ向け地元での機運を高めることも求められているといえます。



Comments are closed.