北海道新幹線2016.3新函館北斗開業ウェブサイト

函館商工会議所が所管する新幹線推進団体の活動アーカイブです

【質問】先日の新聞記事で、新幹線開業によって青函トンネルを走る貨物列車の運行に影響が出る恐れがあるということを知りました。どのような内容か教えて下さい。

【お答え】同記事は2009年7月17日に函館市で開催された日本物流学会北海道支部・(財)北海道運輸交通研究センター主催シンポジウムの基調講演を報じたものです。
現在、青函トンネルを走る貨物列車は旅客列車のほぼ倍の20往復以上あり、北海道の農水産品の6割以上を運ぶなど物流の大動脈となっています。新幹線開業後のトンネル区間は3線軌条方式により最高速度が異なる新幹線と在来線の両方が走行することになるため、待避線のないトンネル内では速度の遅い貨物列車に新幹線が追いついてしまうことから、貨物列車の運行方法を抜本的に改善することが課題となっています。
この具体策として現段階では、JR北海道が、現在の貨車を新幹線サイズの大型車両の上にそのまま積み込む「トレイン・オン・トレイン」という方式の実用化へ向け研究を進めているほか、JR貨物も高出力の新型機関車の開発を計画しています。前述のシンポジウムでは、トレイン・オン・トレイン運行に必要な新幹線と在来線をつなぐ貨物積換基地の設置に際し、その建設費負担と経営分離される在来線のあり方や、地方と国との調整をどうするかなどの課題が提起され、早期に解決が図られるよう地元が積極的に活動すべきとの提案がなされました。
新幹線開業後の物流対策については、今年5月に改組した「北海道新幹線新函館開業対策推進機構」が昨年発表した新幹線開業アクションプランにも重点施策として位置付けていることから、今後も関係機関とともに課題解決へ向けた活動を行っていくこととしています。


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