北海道新幹線2016.3新函館北斗開業ウェブサイト

函館商工会議所が所管する新幹線推進団体の活動アーカイブです

【質問】函館から、娘と孫がいる青森市へ頻繁に行くため、いつも自由席往復割引きっぷ(5,500円)を使っています。東北新幹線には自由席が無いそうですが、開業後の料金がどうなるのか心配です。

 

【お答え】現在、新青森駅発着の東北新幹線「はやて」「はやぶさ」は、早朝・深夜の一部の便を除き、全席指定席で運行されています。盛岡・新青森間の範囲に限り、自由席料金で「空席の指定席」に座ることが出来る「特定特急券」が販売されていますが、利用者の認知度も低く、例えば始発駅で空席に座っても、後から来たその席の指定券所有客に席を譲ることとなり、混雑時は何度も座席移動を強いられることがあります。通常の自由席車両であれば、早めに駅へ行きホームで整列乗車すれば先着順で着席出来ますが、特定特急券ではそれは出来ません。

 新函館開業時の新幹線運行体制と料金体系は全く決まっていませんが、現在の「はやて」「はやぶさ」の運行形態がそのまま新函館まで延長されることを想定すると、現在の特急「スーパー白鳥」にはある自由席車両が設定されない恐れがあるほか、実際に新青森開業時に起きたように、往復割引きっぷなどの企画商品が廃止されてしまう懸念も残っています。下表は、新幹線開業によって仮に割引商品が廃止され通常料金となってしまった場合の差額と値上がり率を示した表ですが、待望の新幹線が開業した結果、大幅な値上げが行われて利用者の経済的利便が損なわれたということにならないよう、函館商工会議所としても関係機関と協議を行いながら対策を進めて参ります。

 

※本稿掲載後、2013年3月末をもって函館・青森間と函館・弘前間の企画割引切符が廃止され、同4月より新たに「青森・弘前フリーきっぷ」(自由席往復6,800円、指定席往復7,900円)が発売されました。廃止前の商品と比較して、対青森では自由席+1,300円、指定席+200円値上がりし、対弘前では指定席-800円値下がりしています。

■各区間の新幹線新函館開業前後の価格と差額

※1 現在の割引価格はJR北海道企画商品、開業後想定価格のうち特急料金は国交省整備新幹線小委員会資料を引用、運賃はJR東日本幹線運賃表を基準に、新青森・函館間(148.8+17.9km)はJR北海道加算分(片道210円)を算入

※2 特に記載がないものは、往復運賃・通常期指定席特急料金

区間

【現在】割引きっぷ

適用価格

【新幹線開業後】割引設定が

ない場合の想定通常価格

差額(値上がり率)

函館・東京

27,180円

35,280円(往復割引運賃適用)

+8,100円(+ 29.8%)

函館・仙台

22,400円

27,700円

+5,300円(+ 23.7%)

函館・弘前

8,700円

13,620円

+4,920円(+ 56.6%)

函館・青森

7,700円

5,500円(自由席往復)

12,360円

11,340円(特定特急券利用)

+4,660円(+ 60.5%)

+5,840円(+206.2%)


Tags:

Comments are closed.