北海道新幹線2016.3新函館北斗開業ウェブサイト

函館商工会議所が所管する新幹線推進団体の活動アーカイブです

【質問】東日本震災の影響で、北海道新幹線の2015年度新函館開業に遅れが出てしまうのではと心配です。

【お答え】ご心配はごもっともかと思われますが、震災の復興に伴う財源をどう確保するかは、国での議論が始まったばかりであり、現段階で新幹線関係予算に影響が生じるかどうかは、全く未定の状況です。

 ご心配を払拭するためには、もういちど新幹線の建設財源についておさらいする必要があります。新幹線建設費は総額のうち国が2/3、建設地の地方公共団体が1/3の割合で負担するというのは知られていますが、国費の内訳はあまり知られていません。現在、国費は(a)国の一般会計からの補助金、(b)既設新幹線譲渡収入の一部、(c)借入金等(既設新幹線譲渡収入の前倒し活用)の3区分からなり、平成22年度は(a)706億、(b)724億、(c)303億で計1,733億円が支出されました。(地方負担を加えたH22総額は2,600億円)

 では、これら予算を別の目的に充てられるかといえば、使途変更は簡単にはいかない仕組みとなっています。例えば(b)と(c)の財源は、平成3年時点での既設新幹線(東海道・山陽・東北・上越)の売却益であり、平成29年9月までは新幹線建設財源として充てることが決められているものであるため、万が一影響が及ぶとしても、(1)の一般会計補助金の部分に限られるという見方が出来ます。国の一般会計予算は今年度92兆円であり、そのうち新幹線建設補助金706億円は僅か0.08%ですから、この予算が別の目的に充てられるとは考えにくいと言えるのです。

 こうした皆様のご心配も踏まえ、当所では引き続き、2015年度内の一刻も早い完成を目指し、新幹線開業にむけた要望活動やまちづくりの推進を行って参りますので、皆様方のご支援とご協力を重ねてお願い申しあげます。


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